2010-04-08 Thu 00:00
70歳を過ぎた母が入院して1ヶ月余り。
仕事で忙しく、2週間振りに見舞いに出かけた。 入院といっても、悲壮感はない。 足が悪く、びっこをひいて歩く母がそれを直すための2回目入院である。 父が死ぬ間際「俺を放っておくのか」と言われていた母は具合の悪い足の手術に踏み切れなかった。 父が亡くなって3年。 あの壮絶な一夜を今も忘れることはできない。 ・・・ 病院に着くと11時10分前。 母はリハビリに行くからと、僕に松葉杖を持たせ、6Fの病室から2Fのリハビリルームまで車椅子に乗ってエレベーターを下った。 予約時間を少し遅れたわけでもないだろうが、少し待たされた。 その間、母は隣り合わせになった人と話しを弾ませた。 15分ほど待ったろうか、順番が来たようだ。 25歳位の若い男の先生について母はリハビリを始めた。 まず、松葉杖を突きながら室内を一周。 そしてマッサージ。 僕は携帯をいじくりながら時間をつぶした。 45分位マッサージは続いたろうか、12時を軽く越したマッサージ室には、いつしか人はほとんどいなくなった。 それでもなんの恥ずかしさも感じないで、真剣に先生を向き合う母に不思議な感覚を覚えた。 最後に、もう一度室内を松葉杖をつきながら歩いて終了。 「長い時間待たせて悪かったね」 何も悪いことなんかない。 正直、母にも困惑させられることは多い。 でも、僕に母を責めることができるだろうか。 ・・・ 「今日はありがとう。帰って良いよ」 マッサージ室での物怖じしない母の様子に、少しほっとした僕は自宅に車を走らせた。 娘の大きなイベントが終わり、それぞれが自分の行きたいベクトルに向かい始めた。 母はリハビリへ、奥さんは音楽の仕事へ、娘は新たなチャレンジへ、そして僕は録音作業へ。 春、まだそれを実感はできない。 今日も昨日と違い凍えるような寒さだ。 でも確かに始まりの季節がやってきた。 「必死に生きてみよう。いつか本当の春を感じるために」 |
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